若者のコミュニケーション力
若者のコミュニケーション能力が年々低下しています。
電車のなかで話す若者や街中で話す若者の会話に「チョーすごい!」「マジやべぇ」など、曖昧な表現が増えています。この記事をお読みの人もそういった場面をみたことはあると思います。たとえ本人が、心のなかでわかっていても、言葉にだして表現できないため結果として伝わらない場合は多いようです。
コミュニケーションのなかで最も使われている言葉。言葉遣いの低下は、あらゆる弊害を招きかねません。
今回は、若者のコミュニケーション低下に関する原因やその弊害、改善のためのポイントについて解説しています。
コミュニケーション能力を低下させた原因とは
コミュニケーションには「話すこと」「聞くこと」「身振り・手振りの仕方」など多くの要素が含まれているため定義は曖昧です。そこで、ここでは「話せること」をコミュニケーション力の前提としています。
スマホに依存している
スマートフォンの普及とともに誰でも手軽に情報が入手できる時代となりました。さらにSNSやコミュニケーションツールも登場しており、顔も知らない相手とやり取りできます。しかし、このコミュニケーションツールが若者の現実での接し方を妨げていると考えられます。
Twitterやfacebook、インスタグラムなど誰もが知らない相手と接することが可能ですが、どれも現実との壁が存在します。また、連絡アプリは一度発信したい内容を文字で見返せるため、時間をかけて自分の思った通りの発信を可能とします。
自分のペースを保ちながらコミュニケーションできる点は利便性があります。ですが、対面でのコミュニケーションはそう上手くいきません。このため、コミュニケーションツールの活用は、瞬時に反応し感じたことを伝える力を弱めているといっても過言ではありません。
言葉の重要性がわかっていない
コミュニケーション力の低下はツールだけが原因ではありません。
言葉の重要性が知らず知らずのうちに失われていき、結果として相手に伝える言葉が「超やべぇ」や「マジすごい!」などの具体性のない言語にまで低下させたといえます。そもそも言葉に重要性を感じていれば曖昧な言語を多用するケースは少なかったはず。しかし、それが現実として現れている以上、若者が言葉の重要性を感じていないことも十分考えられるのです。
感情を手っ取り早く伝える方法は、話す言葉を鍛えることです。感じたことを伝えるには「どのような言葉を選べばよいのか」そして相手からの言葉を「どう受け止めるのか」といったコミュニケーションが大切です。
コミュニケーション能力の低下による弊害
コミュニケーションは人生においてとても重要なスキルです。仕事やプライベートなどさまざまなシーンにあてはめられます。すなわち、コミュニケーションの低下は生活の質を下げてしまいます。ここではコミュニケーション力が低下することによる弊害を2点ご紹介します。
人間関係のトラブル
思ったことを正確に伝え切れないと、お互いの認識にズレが生じます。同じ気持ちを共感したい時に上手く言語化できずモヤモヤした気持ちをもちます。
仕事において、重要な報連相も具体的な原因を上司に報告できずなかなか仕事が上手くいかないこともしばしば。友人や異性との関係においても、相手の気持ちを汲み取れなかったり逆に自分の気持ちを相手に伝えられなかったりします。このような状態が続くと、理解してくれる人がどんどん少なくなります。
そうなると上手く伝えられない自分を客観的に「コミュニケーション能力がない」と評価してしまいがちに。「コミュ障」という俗語も誕生し「自分は言葉遣いが上手くないので」とネタとして扱われるようになってしまいました。
就職で不利になる
言葉を上手に活用できないと、就職面接という重要場面で力を十分に発揮できないことにも繋がります。私たちの会話はいくつか形式があります。1つ例を挙げましょう。
A:「なぜわが社へ就職を希望しましたか?」
B:「はい。高校生の頃から御社に興味をもっていたからです」
A:「長所と短所を教えてください」
B:「長所はコミュニケーションに自信があることです。短所は夢中で会話をしてしまうことです」
という形で、相手の話を受け止めたうえで答えるのが基本的な会話です。しかし、これができていないと、下記のようになります。
A:「なぜわが社へ就職を希望しましたか?」
B:「社会では働くことが当然だからです」
A:「長所と短所を教えてください」
B:「得意な分野よりも苦手な分野が多いです」
会話が成立しない場合はお互いの頭のなかでハテナが浮かんでいるはず。親切な人はもう一度聞き返えすかもしれませんが、重要面接の場面でそれはないに等しいのです。単にコミュニケーション不足とマイナスに評価されてしまい、就職活動を困難にします。
就職で不利にならないよう最低でも相手の言葉を受け取りその答えを返すこと。そして自分の意見を述べるスキルが必要です。
コミュニケーションを改善するポイント
コミュニケーションの低下は、さまざまな場所でトラブルの種となります。できるかぎり改善しなくてはなりません。ここでは具体的に話すための方法をご紹介します。
話し上手な人を真似する
話し上手な人が、どのような話し方を実践しているのか真似することも改善策の1つです。使われている言葉のなかで「気になった表現」や「綺麗な表現」をみつけて、会話の最中に取り入れてみるのもアリです。
なぜ上手に話せるのか、会話に行き詰まった時はどう対処しているかなど、身近にいる人のなかで上手に話せる人を探して真似てみましょう。
語彙力を増やす
地道ではありますが語彙力を増やすことで、着実に会話内容を充実させられます。言葉を上手に扱えると、心で感じたことをそのまま言語化できる気持ち良さがあるためストレスはかかりません。
語彙力を増やすために読書をしたり、ふだんとは違う言葉を使ってみたりするとよいでしょう。注意点として語彙力は簡単には増やせません。すぐに話し上手になりたい気持ちもわかりますが、長い目で着実に使える語彙を増やすほうが結果的に効率よくコミュニケーションを改善できるはずです。
相手の話をしっかりと理解する
相手の話しをしっかりと理解できるよう、常に聞く準備を整えたいところです。話の内容は質問か報告かなど、なにを伝えているのか判断できるとその後のコミュニケーションも円滑に進むでしょう。コミュニケーションで重要性の高い項目です。相手を理解することは簡単そうですが、思いのほか難しいスキルです。
安易に考えずに毎日取り組むとよいでしょう。会話の内容を自分のなかで腹落ちさせられるよう心がける必要があります。
配信ツールの活用
現在は動画配信サービスが充実しており、リアルタイムで他者とのコミュニケーションが可能です。面と向かって話すのはハードルが高いと感じる人は、配信サービスを利用もアリです。ちょっとずつコミュニケーション力を鍛えましょう。
たくさんの人と接し、ビジネスシーンやプライベートシーンなど状況に応じて話し方を変えるスキルも身につくかもしれません。
コミュニケーションは人を育てる
コミュニケーションにおける弊害や改善するポイントについて解説しました。
コミュニケーションツールの1つ「LINE」のほうが伝わりやすいと思う人は、一度コミュニケーションについて考えてみましょう。
今や利便性の高いコミュニケーションツールですが対面していないため、現実でのやり取りよりも過激な表現をする人もいます。そのため、過激な表現に傷つくことも。対面している相手と気持ちよく接するように意識する必要があります。そして「若者のコミュニケーション能力が低い」と感じる人は改善するように指導してあげましょう。
正しい言葉遣いを身につけるのは大変難しいことですが、身についた言葉は一生ものです。それによって自分の人生も充実したものとなるでしょう。