お小遣いについての調査
映画を観賞したり漫画を購入したり、カラオケやボーリングなど趣味を楽しむためにはお金がかかります。若いうちはたくさんの場所にお金を掛けますが、どうやってお金を得ているのか気になるところ。ここでは、ティーンのお小遣いの調査結果をご紹介しています。
ティーンにかかわるさまざまな情報を提供している「マイナビティーンズラボ」がティーンのお小遣い制度についてインターネット調査を実施しました。
(※調査期間:2018年10月20日〜2018年10月28日)
それによると「毎月決まった額をもらう」が51.1%。大抵の場合、月に定めた金額をもらうようです。保護者としても月単位でのお小遣いがちょうどよいのでしょう。
また、「欲しい時に伝えた額だけもらえる」が25.7%。「まったくお小遣いはもらえない」が25%です。2つの数値にあまり差がなく、お小遣いを求めるティーンはあまりいないのではと考えられます。しかし、それだとどうやって教材や娯楽に使うお金を得ているのか気になりますよね。
なんと、66.1%の人が「自分で何かしら収入を得た経験がある」と回答しています。
つまり、若いうちからお金を得る手段をもっている人が多いのです。「アルバイトで稼いでいるのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、実はアルバイトを経験していない人は42.9%です。校則で制限されている場合や保護者から学業に専念するようアルバイトを禁止されているのでしょう。
ティーンの収益方法とは
アルバイト以外で得られる収益方法に、フリマアプリの利用があります。フリマアプリは個人間で商品を取引できるアプリ。スマートフォンが普及した今、フリマアプリを利用すれば手軽にお金のやり取りが可能です。10代男性の3人1人、女性では5人2人以上がフリマプリを利用しています。ティーンはフリマアプリを上手に活用することで収益を得ているようです。
マーケティングリサーチ企業のマクロミルがなぜフリマプリを利用するのかを調査したところ、「出品方法が簡単・シンプルだから」という回答が78.3%でダントツでした。「お金のやり取りを、購入者としなくてよい」が39.8%です。手頃な点や対人を介さずに商品のやり取りしたいという回答が上位を占めています。
ここでは、特にフリマアプリの利用率の高い「メルカリ」と「ラクマ」(旧名:フリル)について挙げています。
メルカリ
メルカリは世代全体を通して利用者人数の多フリマアプリです。メンズやレディースアイテムの出品物がカテゴリ別で分類されており、誰もが使いやすいよう設計されています。また、スマートフォンから手軽に出品できる点や「らくらくメルカリ便」を利用して匿名で販売できるメリットがあります。ふだんは目にできない商品を閲覧でき、価格次第では欲しい商品が安く入手できます。欲しい物を安く手に入れられるため、ティーンとの相性バツグンなのでしょう。
ラクマ
ラクマは、ポイントをほかのサービスに利用できる特徴があります。
フリマアプリを運営している会社は利用者の出品手数料を収益にしていますが、ラクマでは出品するだけなら手数料はかかりません。また、手数料が低く設定されており、売買によって発生した手数料が安くなるメリットをもちます。
ワンショット消費について
購入した商品を一度使った後、すぐに出品する「ワンショット消費」がティーンのなかで流行りとなっています。たとえば、インスタグラムやTwitterといったSNSで、ちょっとしたブランド品を使っているところ映したり流行りのファッションを着用したりして映える自分を演出します。使用後はすぐに出品。売りに出して購入費用を回収するのです。
新品に近いほど値段も高価に設定できるため、コストも回収しやすいメリットがあります。売却後は、また流行りのアイテムを購入するという流れです。こうしたティーンのフリマアプリの使い方に「購入した商品は大切に扱ってほしい」という声もあります。
一度使うと満足する
数多くのメディアが取り上げる「ワンショット消費」。ティーンがこのような使い方をする理由の1つに、「一度使うと満足する」という回答があります。使った商品との思い出を写真に収めて、次のトレンドを楽しむようです。
自慢のため
続いて、ワンショット消費をする理由に「SNSで自慢するため」という声があがりました。現在は物にあふれており、欲しい物が入手しやすい時代です。ティーンは物を欲しがるのではなく、自身の欲求を満たせるよう商品を購入しています。この価値観が、ワンショット消費という売買の流れを作り出したのではと考えられます。
「手に入れたらすぐ満足する」というティーンの声はいかにも、物欲の少ない「さとり世代」をイメージさせますね。
ティーンの消費に対する考え方
ワンショット消費の考え方をもう少し掘り下げてみましょう。ここでは、実際に消費に対するティーンの考え方や時代がおよぼす消費行動について説明しています。
堅実的に考えている
ワンショット消費は消費の仕方の一部分であり、ほかの要因もあります。ですが、最終的には出品し購入費が戻ってくるようにさせるシステムです。場合によっては買取額と同等の金額で売却できる可能性もあります。するとコストがプラスマイナスゼロですので、無料でトレンド商品を利用できると考えられます。
アルバイトでお金を稼いでいるティーンも「貯金するため」「社会経験を積むため」と、明確にお金を使って何かをすると思っていないようです。大半のティーンが大人になって本当にお金を必要とする時のために、ムダな出費はでないようにと考えています。一見して浪費にみえるお金の使い方でもティーンは堅実的な消費を考えているのです。
さらに、消費者庁が2016年も実施した「消費者意識基本調査」では「現在お金を掛けているもの」についての質問に対し、27.9%の人が貯金を考えていると回答しました。ほかにも「今後お金を掛けたい/今後もお金を掛けたいもの」については55.5%の人が貯金と回答しています。
参考:第1部 第2章 第2節(1)商品やサービスを選ぶ際の消費者としての行動や意識 | 消費者庁
モノ消費からコト消費へ
現在の消費行動はサービスや物を購入するという消費の仕方ではなく、購入した商品をどう使うかという「コト消費」に重きを置いています。
広告や宣伝でも商品の魅力をダイレクトに伝えるのではなく「商品がもたらすストーリー」をアピールするようになりました。たとえ高級品でも楽しめなければ価値を感じません。しかし、数百円でも実用的かつ購入者に幸せをもたらす物に価値があると考えているためです。
若者の消費からみえるモノに対する価値の変動
現在のティーンがアルバイト以外で収益を得ている点や、ティーンの消費の仕方についてご紹介しました。
若いうちに楽しい思い出をたくさん残すためにも、流行りの商品を購入しそれを写真に収めるという方法はとても賢い消費の仕方だと考えます。購入した商品は長く使おうという意見もありますが、若い世代はたくさんの経験が大切です。フリマプリを使用しながら商品を購入する方法は決して損をしているわけではありません。
また、日本の景気がティーンの消費に影響を与えているという見方もできます。戦後、何もなかった時代は物の入手が生活の質を左右させていたのではと考えます。ワンショット消費は21世紀を迎えた今、物が入手しやすい時代だからこそみられる消費行動なのではないでしょうか。